和の逸品普及委員会とは

 平成25年に日本人の伝統的な食文化である「和食」がユネスコ無形文化遺産(世界遺産)に登録されました。
 和食の歴史は途方もなく古に遡ることができ、1万年以上前の縄文時代にはその端緒が見られるといいます。
 四方を海に囲まれ、南北に長く、森林が豊富な我が国ならではの特長を反映させた「食」は、日本人の長い歴史とともに「和食」として徐々に育まれてきたのです。
 豊富な山海の恵みや日々移ろいゆく四季に合わせた和食文化は、年月を経た今でも私たちの基盤であり、存在の糧として日本人を支えてくれます。
 自然環境や資源と日本人との調和は、絶えることない生命の循環そのものであり、結果として共同社会を繁栄させ、自然万物を尊ぶ独自の精神性を宿すに至りました。

 時代は下り、先の大戦で戦火にまみれた後、全国的な食糧難に見舞われながらも数々の知恵と工夫で凌ぎきった苦難の時を経て、我が国は豊かな食で溢れる時代となりました。
 戦中戦後に我が国を襲った大きな傷は、国民の不断の努力で迅速に修復されましたが、一方で小さなひずみを残すことにもなりました。
 農業では、増産と省力化のために過剰な農薬や化学肥料が散布されて健康面や環境に危機をもたらし、日本の原風景のひとつである水田は急速に失われています。
 林業では、就労者の激減と輸入材の拡大のため、長い年月をかけて整備されてきた山林は整備が追いつかずに放置され荒廃しつつあります。
 また、食品では、化学的に合成され人的な影響が不透明な食品添加物の蔓延や、伝統食品でもある米の需要の激減、不誠実な会社による偽装表示や安価な輸入食品の信頼性の問題などはよく見聞きする一例です。
 こうしたひずみは、知らず知らずのうちに私たちの間近まで浸透しているため、日本人が培ってきた和食文化が損なわれる危惧すら覚えます。

 こういった時だからこそ、私たちは和食をはじめとする日本人の食の在り方を再確認し、長い時を経て受け継がれた私たちの食文化を見つめ直すことが重要だと考えます。
 また、歴史や伝統や文化からの観点はもちろん、健康面からの観点でも、伝統的な和食が健康食として優れていることが国内外の様々な医療機関から発表され、自身の健康のために和食を積極的に食すことが注目されはじめています。

 我が国には今でも、古からの知恵や伝統や製法を受け継ぎ、愚直に良い製品を作り出している生産者がまだまだ存在します。
 そういった生産者は全国的にはあまり知られていない小規模運営の場合が多く、しかしながら地域に愛され、地域に根差して細々と正直に逸品を作り出しています。
 こうした方々を、私たち和の逸品普及委員会では「和の匠」と敬意をもって表し、全国津々浦々に存在する匠を見つけては取材し、匠たちの「想い」をひとりでも多くの方にお伝えしていくつもりです。
 匠たちは現在に合わせた生産方法を確立していますが、日々研究しつつも、連綿と続く古からの知恵と工夫が詰まった生産方法を基盤にしています。希少な国産原料の使用にこだわり、「地産地消」をより幅広く見た「国産国消」という観点で生業されています。
 そういった匠たちの息吹と、原料の調達から製品の完成まで、正直に手間をかけて作られた「和の逸品」の知られざる全貌を「和の逸品普及委員会」は皆様にお見せしていきます。


★1、和のお福わけ ― 日本中を探訪し、出会った逸品と匠の心を皆様に届けたい
全国津々浦々に赴き、原料や素材を吟味し、昔ながらの伝統製法や手作りを守り続けている生産者から、製品に込められた「想い」を伺うとともに、伝統産業としての経緯や代々受け継がれてきた歴史などの情報を、写真を交え分かりやすくお伝えします。
出会った逸品は生産者と相談のうえ、主にインターネット上(和の逸品掘り出し隊)で普及・販売していきます。
私たちが紹介する匠や逸品を、まずは皆様に知っていただき、そして製品を試して実感いただくことが、そうした伝統を守り続けてきた生産者を支え、応援することになると考えます。

★2、生産地(地域)の活性化 ― 心和ます日本の「原風景」を残したい
各地でひっそりと花開いている商品(食材や食品)に光をあて、多くの方々にお伝えし、その商品を通じて生産地にも興味を持っていただければ幸いです。旅の一幕に匠を訪ねたり、新たな逸品を探しに行くことも生産地であるその地域が活性化される一助になると考えます。地域に長年根ざした物にはその地域だからこそできる理由があるものです。商品のみならず、その商品を生み出す地域の良さも、併せてお伝えしていきたいと考えています。
また、自然と共生してきた日本の農業や、自然に優しい食材および食品を推奨することによって、日本の原風景や自然環境の保護にも貢献していきます。

★3、「和食」を育んだ日本の歴史伝統文化 ― 先人の願いを次世代に伝えたい
日本の食文化の価値を継承していくことも、今を生きる私たちの大切な役割です。
和食の作法や挨拶に込められた先人の知恵や願いに思いを馳せる「学びの場」、自然や食材と触れ合うことが少ない子供たちへの「農業体験」、逸品食材を使った郷土料理や家庭料理が学べる「料理教室」などを通じて、日本の食文化を継承していきます。
また日本の食文化の源である「米食」の普及啓蒙や、農薬や添加物を使用した農産物が身体に及ぼす影響について専門家の意見を聞くセミナーも開催していきます。

★4、食による「未来へのかけはし」 ― 他国との絆を深めたい
「和食」を支えてきた日本の食材を海外へ発信することによる経済効果は、伝統を守り続けてきた日本の生産者の保護にも繋がります。また、日本文化の普及と理解を促進することは、良好な国際関係を築くうえでも重要なことだと考えます。
「食」とはまさにその国々の人々が育んできた歴史と伝統と文化の結晶です。「食」を通じ、他国との相互理解を深め合い、平和な友好関係を築けることを願います。

匠の技に歴史あり、匠の腕に想いあり、和の逸品に匠の妥協なし

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